技術者といっても実にさまざまなタイプがある。その一方で、多くの人が思い浮かべる共通した技術者のイメージというものもある。そして、誰が見ても、どこから見ても、とてもこの人が技術者とは思えない凄い技術者だっている。 都筑
純(つづき・じゅん)である。
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□ネットワーク・プロデューサーという仕事。 |
都筑の名刺の裏には英文で<Chief
Engineer>とある。ところが一日のスケジュールを聞けば、勤務時間の大半は人に会うことで費やされるという。毎日、多くの人に会い、相手の話に耳を傾け、自らの考えを語り、議論を交わし、説得もする。白衣も着なければ、作業着もめったに着ることはない。いつもスーツを身につけ、携帯電話を手放さず、モバイル・ギアを駆使しながら、会社の中と外を飛び回る。そんな都筑の普段の姿は、一般的な技術者のイメージからは遠く離れたものである。
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都筑が所属している第二ネットワークインテグレーション事業部は、その名が示す通り、顧客に対してネットワークの企画・設計・構築・運用を提供する部署である。ひとつのネットワークを構築する際には、役割の異なる人々が集まり、プロジェクトチームを結成し、ミッションを遂行することになる。チームのメンバーには、まず、顧客に対する窓口の役(ここでは仮に<営業>と呼ぶ)を果たす人がいる。さらにソフトやハード、通信など、各フィールドの技術者たち(同じく仮に<SE>と呼ぶ)がいる。 「ところが営業とSEという、それぞれの分野のスペシャリストが揃っただけでは、プロジェクトは動き出しません。今の時代、両者のちょうど真ん中に立って、全体のバランスをとりながらチームを動かす、私のようなポジションの人間がどうしても必要なんです」
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どのようなネットワークにすればいいのか、顧客の要望を聞き出し、分析し、知恵を絞って企画としてまとめ上げ、顧客にプレゼンテーションする。さらにそのプランを、技術面とコスト面から厳しく評価しつつ、適切な判断を下しながら、必要に応じてメンバーに指示を出し、完成へと導いていく。それが都筑の役割なのである。営業的なセンスと、技術に対する深い洞察力が要求される仕事である。適切な言葉が思い浮かばないのだが、あえて言うならば、ネットワーク・プロデューサーといったところであろうか。 |
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ネットワークソリューション事業本部 第二ネットワークインテグレーション事業部 基幹システムオペレーション部 主任 都筑 純 1998年4月入社 情報通信工学科卒 |
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